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日本のこれから

キーノートスピーカー
黒川清(日本医療政策機構代表理事)
ディスカッション
波頭亮、島田雅彦、西川伸一、茂木健一郎、山崎元、上杉隆

ディスカッション

茂木 明石家さんまさんが東大生と絡むテレビ番組がありますね。僕は一度も観たことがないんですけど、ラテ欄(新聞などで、ラジオ・テレビの放送予定が掲載されている欄)の雰囲気でわかるのは、東大生を皆が称賛してもち上げて、さんまさんがいじっているということ。東大に受かったくらいの人間を特別視するのはクールとは言えませんね。

黒川 先ほども言ったように、東大生の知識はクイズ番組で役立つくらいです。それをどう使い、何をするかということが鍵になる。東大に入るための勉強をさせていては駄目なんです。

波頭 勉強以外の分野では、将棋の藤井聡太くんや、フィギュアスケートの羽生結弦くんが特出した人物として出てきていますよね。しかし学問の世界に、世界的レベルのハイ・アチーバーと呼べる若い人材がなかなか出てきていないのは、教育の仕組みに課題があるのでしょうね。

西川 私が大学の一年生に講義をしていて思うのですが、毎年一人か二人は優秀な学生がいるんです。けれども、そのあとに能力を生かせずにつぶされてしまうんですよね。

黒川 「生意気だ」と言われたりしてね。

山崎 藤井聡太くんも羽生結弦くんも、幼少期から高いレベルの訓練をやらせてもらえていたけど、勉強の場合はそうなっていない。中学校卒業の時点で東大に受かる学力をもった子は、世の中に何十人かいると思います。しかし彼らは、高校の三年間はほとんど無駄な時間を過ごしている。もっと早くから鍛えないといけませんね。

黒川 今年の四月から、十歳で囲碁のプロ入りする仲邑菫さんは、七歳から韓国で修業していますね。囲碁がいちばん強い国でまず研鑽を積んでいる。

どの分野でも「しでかす人」を推奨ていくべきです。彼らが失敗する可能性は大きいけれど、「それでもいいんだよ」と言ってあげることが大切です。

上杉 秀でた能力をもつ人が自分の理解できる範囲にいるうちは、「あいつは面白いじゃないか」となるんだけど、それを飛び越えて理解不能なところまでいくと、「とんでもない奴だ」となるんですよね。

黒川 日本のエスタブリッシュメント(支配階級)がそういう生き方をしてきましたからね。